公開 2024.05.09 更新 2024.10.10Professional Voice

金融関連訴訟の第一人者を目指して
伊藤 新弁護士の「寄り添う力」が最適な提案につながる

インタビュー

2020年にAuthense法律事務所に入所し、着実に経験を重ねてきた伊藤新弁護士。最近はIFA (Independent Financial Advisor)の顧問や金融関連訴訟に注力している。

「クライアントに寄り添う弁護士でありたい」と語る伊藤弁護士のビジョンを聞いた。

目次
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1.

「ミナミの帝王」に影響を受けて弁護士へ

伊藤先生は、なぜ弁護士を志したのでしょうか。

元々小さい頃から口が達者で、よく両親とも口喧嘩していたんですよね(笑)

「それだけ話すなら弁護士になれば良い」と言われたのがきっかけです。

あとは、父親の影響も大きいですね。

父は不動産関連の仕事をしていて法律に詳しかったことや、父と一緒に「ミナミの帝王」という作品も見ていて、その影響も受けました。

主人公の萬田銀次郎はちょっとグレーなヒーローで、困っている人たちを助けて最終的には自分がお金を回収するんです。かっこよく見えましたね。

さすがに萬田銀次郎にはなれないので、困っている方を助ける弁護士がいいなと思うようになりました。

インタビュー_伊藤 新

萬田銀次郎がルーツだったのですね(笑)では、弁護士として最初に働く場所にAuthense法律事務所を選ばれた理由について教えてください。

Authense法律事務所を選んだ理由の一つとして、事業会社のように組織化されている点が挙げられます。弁護士の数が増えていく中、小規模の事務所で自分のキャリアをどう描いていくのかイメージできなかったので、組織力のある事務所で働きたいと考えていました。

他にも大手の法律事務所はありますが、周囲の声も参考にしてAuthenseに決めました。

また、コールセンターやお客様相談室などのバックオフィス体制が整っている点も魅力的でした。実際に入所してみると想像以上にコールセンターの存在が大きく、ありがたみを感じています。

入所されてから、最初はどのような案件を担当されていたのでしょうか。

Authense法律事務所に入所した弁護士はおそらく全員最初に関わることになるのですが、建物明渡訴訟と立ち退き交渉を主に担当していました。入所してから半年程度は先輩と一緒に案件を担当してそこから独り立ちするのですが、最初の2、3ヶ月はかなり緊張しましたね。

その後は訴訟案件を中心に、企業法務全般、顧問業務、労働関係などにも取り組んできました。

2.

金融関連訴訟で他事務所との差別化をはかる

現在はIFAの顧問業務や金融関連訴訟に力を入れていらっしゃるとのことですが、具体的な業務内容を教えてください。

IFAの顧問では、主に契約書や証券会社とのやりとりをチェックし、トラブルの予防、解決に務めています。

また、偶然ではあるのですが、この顧問とは全然別の形で金融関連訴訟のご相談を何件かいただき、需要を感じました。

金融を専門とされている弁護士の方であっても、金融関係の制度に関するご支援を前面に出している弁護士の方が多く、IFA向けにお客様とトラブルになった際の案件解決を支援されている方は少ない印象を持っています。

先日はセミナーも開催されていましたが、反響はいかがでしたか?

IFAや証券会社のIFA事業部の方に参加いただきました。特定の業種の方に向けたセミナーでしたが、多くのお申し込みをいただきましたね。

IFA向けのセミナーは少ないので参加された方からも参考になったという声を伺いました。

インタビュー_伊藤 新

金融関連訴訟の中で、最近の傾向はありますか。

新NISAなど投資が活性化する中でトラブルは増えているように感じます。

個人的にはスイスのAT1債の案件が印象に残っています。これは、銀行の資本不足を補うための債券なのですが、発行体の銀行が経営危機に陥った場合、無価値化するリスクがあるものでした。

問題は、そのリスクが現実化するトリガー(要件)のうちの一部が英語の契約書には明記されていたものの、日本語の説明資料では明記されていないトリガーがあり、今回はそのトリガーが発動したことです。実際に無価値化が起こった際、IFAが証券会社から提供された説明資料に基づいて販売していたことから、説明資料に記載のないトリガーについて説明義務があるか否かという説明義務の範囲が争点になると思われます。※1

3.

依頼者に寄り添う弁護士でありたい

伊藤先生がお仕事をされる中で、心がけていることはありますか。

依頼者の方が何を一番求めているのか見極めることを大切にしています。弁護士にもいろいろなタイプがいて、自分の意見を強く主張するタイプもいれば、依頼者の意向を汲み取ってアドバイスするタイプもいます。

私は後者のタイプでありたいと思っています。

インタビュー_伊藤 新

何かきっかけはあったのでしょうか。

事務所の先輩経由で、遠方にお住まいの方が、お住まいの地域での弁護士選びで悩んでいた際に、その方の希望を聞き出し、最適な弁護士を紹介できたことがありました。

「押しが強い弁護士の方はしっくりこない」とおっしゃっていたので、その地域で「この先生ならば」と思い当たった方をご紹介しました。そして、その先生のお力で案件が早期に解決したのみならず、相談者の方がその先生の振る舞いや姿勢に共感されたようで、弁護士を目指すことにしたと伺いました。

相談を受けた際、どのような方法でどの程度相談者に寄り添うことができるかで人生を大きく変えることもあるんだなと思いました。

今後の展望についてお聞かせください。

金融関連訴訟の分野で専門性を高めていきたいと考えています。将来的には証券会社、IFA、消費者、それぞれの立場の区別なく依頼者の立場に立って最適な解決策を提案できる弁護士でありたいですね。

自分は色々な分野を器用にできるタイプじゃないので、専門的にやっている人が少ない分野で専門性を高めていければ、自然と色がつくんじゃないかなと思っています。

インタビュー_伊藤 新

Professional Voice

Authense法律事務所
弁護士

伊藤 新

(第二東京弁護士会)

第二東京弁護士会所属。大阪市立大学法学部卒業、大阪市立大学法科大学院法曹養成専攻修了(法務博士)。企業法務に注力し、スタートアップや新規事業の立ち上げにおいて法律上何が問題となりうるかの検証・法的アドバイスの提供など、企業のサポートに精力的に取り組む。また、労働問題(使用者側)も取り扱うほか、不動産法務を軸とした相続案件などにも強い意欲を有する。

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